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教育福祉常任委員会視察2日目 京都市立洛友中学校

教育福祉常任委員会2日目は、京都市立洛友中学校(らくゆうちゅうがっこう)を視察しました。 こちらは、7月に伺った洛風中学校と同様、不登校特例校の指定を受けており、不登校の経験がある学齢期の生徒が通う昼間部があります。加えて、様々な理由により学齢期に義務教育を受けることができなかった、あるいは十分に学ぶことができなかった生徒が学ぶ夜間部があり、「昼間部生徒と夜間部生徒とが世代や国籍を超えてふれあい学びあう学校」であることが特徴です。

歴史を感じる佇まいで、カッコいい外観です。洛友中学校の前身は1947年開校の郁文中学校という学校で、1968年から学齢超過者を対象とする二部学級が開設されていたそうです。2007年に統廃合により閉校となる際、二部学級(夜間部)と不登校特例校(昼間部)を併設する洛友中学校となったそうです。中学校としての歴史があり、また、夜間部としても積み重ねがあり、閉校となるタイミングで夜間中学と不登校特例校が併設され生まれ変わったわけですね。閉校の際に地域から惜しむ声が多く、夜間部が残ったというお話も印象に残りました。

昼間部と夜間部では対象が違いますが、学校のカリキュラムを見ると、昼間部が1校時から6校時まであり、夜間部は5校時から8校時まであります。その重複する5、6校時が両部の生徒が一緒に音楽や体育、交流の時間を過ごすという設計になっています。夜間部の生徒は年代や国籍も多様なので、昼間部の学齢期の生徒にとって、学ぶことの意味を考えたり、自分のことを見つめ直せる瞬間が交流を通じて起こりやすいだろうなと思いました。同じ年代の生徒だけの学校では、1年の違いがなぜかとても大きいし、文化的な背景が近い人が多い環境では、自分の暮らしについて振り返る機会も意識しないとなかなか持てないですよね。

今日は生徒さんが授業中のところも見学させていただきました。突然大人数で現れて驚かせてしまったかもしれません。ありがとうございました。

那覇市議会では令和2年に那覇市立夜間中学(学級)の設置に向けての決議を出しており、戦争の混乱や経済的な理由により教育を受けられなかった多くの人、不登校の子ども、障がい者、在日外国人らにとってかけがえのない義務教育の場となる。とし、さらに学び直しの場としての期待も込めて、学ぶ権利の保障として夜間中学の那覇市への設置を求めています。

洛友中学校のように昼間部と夜間部を併設した形は、戦争の混乱や経済的な理由により教育を受けられなかった人がおり、不登校の状態にある生徒数が1,000人近くいるうえに増加傾向にあり、5351人(2022年7月末)の在住外国人が暮らす那覇市で参考になると感じました。

そして急に告知。先日の香川県三豊市の高瀬中学校の視察でご縁をいただいた山下市長、城之内先生をお招きして今週末10月28日にはシンポジウムを開催します。みなさまとも那覇市への夜間中学の設置を一緒に考える機会になれば幸いです。

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