昨日那覇に帰ってきたのですが、ブログ更新できませんでした。議会運営委員会視察の最終日は埼玉県戸田市議会で年間活動テーマを定めた委員会活動と政策提言書、議会改革全般の取組についてお話を伺いました。
説明では議会改革のターニングポイントとして 〇平成21年3月、常任委員会が年間活動テーマを定め、原則毎月1回、常任委員会を開催 〇平成24年2月、戸田市議会基本条例の制定 〇平成30年8月、タブレット端末及びクラウド文書共有システムを導入 の3点をあげておられました。那覇市議会でも議会基本条例とタブレット端末の導入は済んでいますので、今回は年間テーマを定めた委員会活動についてが大きな違いとなります。
委員会で年間テーマを定めることで、議案の審議に加え、委員会として深堀りしたい課題について調査、提言するようにしたとのことでした。その結果、議会としての監視機能や議員の主体性が高まったという効果があったそうです。
もともと委員会には「所管事務調査」として調査の権限がありますが、テーマを決めて活動することがしくみなっていれば、議論の前提が全く変わります。
「こんな課題について委員会で調査すべきでは?」という提起を受けて、賛否あるなら委員会として議論して決定して、そこから調査の内容やスケジュール、報告などを手探りで進めることになります。
テーマを決めて調査、報告までの流れが共有されて、「さあ、今年は何をする?」というところから始められるのは良いですね。
そして執行部(行政)に対して提言までやるので、毎年4つ(戸田市議会は4つの常任委員会があります)は議会から強めの意見が出ることになります。
委員会からの提言というのは、一般質問などで議員が個人として提案するのと比べると、議会の意思として受け取られるため、重く受け止められます(内容の重要度、優先度は別ですよ)し、行政としては取組む正当性が高まります。
委員会の任期を1年としているのは、新人議員が多くの委員会を経験できるようにするためなのだそうです。1年あっという間じゃないかなと思いますが、まぁその次の年も同じ委員会でもいいそうなので、移動の余地があって柔軟なしくみとなっていました。でも議長も委員長も1年だとやはりせわしい感じはありますね。議会によっての好みが分かれそうです。
委員会の力を高めることは、議会の力を高めることにつながりますから、那覇市議会でも取り入れる議論を進めたいです。
今回の視察は議会運営委員会として訪問しましたが、やはり他市の議会を見るのは勉強になりますね。当たり前の前提を見つめ直して、どうありたいのかのイメージを議会として共有できるいい機会になりました。