少し間が開いてしまいました。視察4日目は神奈川県鎌倉市で「鎌倉市公共の場所におけるマナー向上に関する条例」について伺いました。
きっかけは「トレイルラン規制の条例化についての陳情」という陳情で、ハイキングコースを走り抜けていくトレイルランニングをする人が増え危険なので規制を検討してほしいというもので、平成26年に鎌倉市議会で採択されていました。
その後、関係団体と協議をして、禁止や規制を目的とした条例は妥当ではないという判断になったそうです。
その一方で、街中の混雑時の食べ歩きや車が往来する道路での写真撮影など、様々な場面でマナーの呼びかけが必要ではないかという状況を踏まえて、特定の場所ではなく「行為」に着目して市内全域の観光施策に適用するマナーを守ることを促す条例を制定することになったそうです。
制定当初はマスコミ等で「食べ歩き禁止⁉」など誤解を招く見出しで報道され苦情もあったそうですが、あくまでもマナー向上の呼びかけを目的とした条例となっています。鎌倉市が目指す「成熟した観光都市」は禁止や規制によらないことが望ましいと考えているということでした。
本条例は、マナーの向上による良好な環境の保全及び向上を目的としており、誰もが「住んでよかった、訪れてよかった」と思える成熟した観光都市の実現を目指すものです。 このため、歩きながら食べることを含む一部の行為やスポーツを禁止、規制するものではなく、まずは迷惑行為を規定し、誰もが気持ち良く過ごすことができる場所であるために、マナーを呼びかけることで意識啓発を図ることとしています。 (鎌倉市公共の場所におけるマナーの向上に関する条例についてより)
これは条例の周知啓発のチラシです。 本条例は、マナーの向上による良好な環境の保全及び向上を目的としており、誰もが「住んでよかった、訪れてよかった」と思える成熟した観光都市の実現を目指すものでしたが、本条例を取り上げた一部の報道で、あたかも「食べ歩き」などの行為を「禁止」するかのような扱われ方をしたため、未だに誤って認識をされていることが多くあります。
本条例は、歩きながら食べることを含む一部の行為やスポーツを禁止、規制するものではありませんので、ご理解ください。
短期的な効果というよりも、来街者も含めた関係者とともに長期的に環境を構築していきたいという思いが強い条例ですね。どんな観光都市をどのように目指していくのか。那覇はどこを目指すのかを考えるうえでとても参考になりました。
那覇市では中心商店街の環境変化が著しく、住民生活に悪影響が出ています。酔客による騒音や治安悪化の課題などを改善するために強い規制を検討する段階に来ています。
一方で飲食業関係者との話し合いについてはなかなか進んでいない
面もあるため街のルール作りに向けた合意形成が急務です。
新しい市長も中心市街地まちぐゎーに飛び込んでいくことを公開討論会の中で述べていましたので、早期の具体的な解決に向けて議会も行政もともに動いていきましょう。私も頑張ります。
視察を終え、2日の夜に那覇に戻ると11月3日の首里城再建に向けた木曳式の木遣行列に向けて獅子舞の準備、翌日は本番と慌ただしく過ごしました。そして4日は議会報告会の班会議とリハーサル。視察に行っていた分の諸々と向き合う。