令和3年6月定例会 一般質問
質問内容
1 コロナ禍での商業支援について
2 文化行政について
3 道路行政について
4 首里城再建に伴う首里のまちづくりについて
5 協働によるまちづくりについて
動画はこちらよりご覧ください。
[ 令和 03年(2021年) 6月定例会-06月10日-05号 ]
グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。無所属の会、中村圭介でございます。一般質問を行います。
まず、コロナ禍での商業支援について質問いたします。
新型コロナウイルス対応の補助メニューが国や県などから多く出ておりますけれども、市民に十分に周知がされていないようであります。市民に身近な基礎自治体が橋渡し役となり、しっかり市民に周知するべきだと考えておりますが、見解を伺います。
新型コロナウイルス感染症拡大により深刻な打撃を受けた事業者に対する事業継続支援等を目的として、国や県において様々な施策が展開されております。
これらの支援制度につきましては、実施主体である国、県において相談コールセンターや申請サポート窓口の設置などを行い、周知がなされているところでございます。
本市においても、これまでに新型コロナに係る経営相談や県支援金の申請手続支援のための窓口の開設、連絡協議会を通じた通り会への周知広報、中心商店街連合会による申請手続支援への補助を行うなど、事業者の身近な場所での支援に取り組んできたところでございます。
本市としては、基礎自治体として引き続きこれら支援制度の周知を図ってまいりたいと考えております。 ありがとうございます。ぜひ引き続き周知の工夫をお願いしたいと思います。
昨年度はかなり市民の関心も高くて、いろいろな制度が届きやすかったのかなと思うんですけれども、少し時間がたって支援の制度もたくさん出てきて、この辺がちょっと新旧混ざって分かりにくくなってしまっている部分もあるのかなというふうに思っております。
また、休業の協力金というのがかなり大きい金額、動くものが出てきまして、そうすると手続を考えたときに、ほかの制度と比べると支援のバランスが悪いと感じるのか、ちょっと敬遠してしまう方もいらっしゃるようですので、面倒くさいと思わずにしっかり登録してみようかな、申請してみようかなと思えるような周知というのが必要かなと思います。
私も商店街で話を聞きましたところ、補助メニューが何があるのか知った上で、さらに申請手続ができるという状態でなければならないということで、詳しいことを教えてくれる身近な人がいるかどうか。これが大事で、そこでかなり状況が違うようであります。
また、一部では、協力金を受け取っている店舗とそうでない店舗の溝も生まれているようですので、しっかり各種支援の周知を図っていただきたいというふうに思います。
次に移ります。次に文化行政についてです。
コロナ禍でいろいろな業種が影響を受けておりますけれども、音楽や芸能などで生計を立てている皆様も「不要不急」という言葉で活躍の場が奪われてしまい、1年以上が経過しています。
緊急事態宣言のたびに延期や中止が相次ぎ、昨年度であればキャンセル料がかからない。つまり会場が負担してくれたというところもあったようですけれども、劇場なども厳しい状況が続いておりまして、キャンセル料も主催者が負担するということになっています。
また、イベントは何か月も前から企画しますので、一旦中止となれば売上が立たないどころか、それまでにかかった費用も回収できなくなってしまいます。先が見通せず、また動くほうが赤字になってしまう中で、頑張ろうにもなかなか活路が見い出せないという状況であるようです。
会場によっては、観客を半分入れて公演ができたりするわけですけれども、最大で半分ですので、満員の場合と比較すると、単純に売上も最大で半分ということになってしまうわけです。
そうした状況で、何とか少しでも支援になることがないかということで、今日はライブ配信に必要なインターネット回線について質問したいと思います。
ライブ配信やオンライン講座など、感染症拡大を防ぎながら活動する方法が模索されています。しかし、会場によっては、1回の配信のために数か月前からの予約でインターネット回線の工事をしなければならないなど、実践へのハードルは高いままです。
文化を守る観点から、公共施設のインターネット回線を充実させるべきであると考えます。以下、伺います。
(1)公共施設のインターネット光回線の整備状況を伺います。
お答えいたします。
現在、市直営の公共施設には、業務用のインターネット光回線が整備されております。また、指定管理者が運営する施設でも、管理者において独自にインターネット光回線を整備しております。
公民館や一部の児童館においては、Zoomやユーチューブなどのツールを利用したイベントのライブ配信やオンライン講座を行っており、今後もそのようなオンラインによるイベントなどが増えてくるものと考えております。 これはちょっと数字が分からなかったんですけれ、ほぼ全ての施設で入っているということでしょうか。 お答えいたします。
今、児童館で申しますと11児童館ありまして、全てに入っているという報告を受けております。その他も直営の部分については全て入っているという報告を受けております。 それでは次です。
建設中のなはーとのインターネット環境の計画を伺います。
お答えいたします。
那覇文化芸術劇場なはーとのインターネット環境につきましては、大小の劇場内に光回線が敷設されており、そこの設備を利用して映像のインターネット配信等が可能となるよう、現在、整備を進めているところでございます。
また、共用ロビーなど施設各所にWi-Fiアンテナを設置しており、一般のお客様や施設利用者の接続も可能となるなど、インターネット通信環境の利便性向上を図っております。
これも大事なものだと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。
インターネットは、弱くてもつながっていればいいというものではありません。特にオンラインイベントなどでは早い回線が求められます。オンライン会議をされたことがある皆様は経験があるかと思うんですけれども、速度が遅いと映像がかくかくしたり、音声が途切れ途切れになってしまったり、また大幅な遅延が起きてしまうということがあります。
撮影の機材をいくら高価なものをそろえても、肝心の回線が遅いと届けることができません。また、光回線の機器も古いものだと性能が低いので、導入から年数がたっている場合には更新も検討したほうがいいと思います。
このインターネットの臨時的な工事をして音楽の公演などをしようとすると、1回の工事で数万円かかってしまうということなので、多少支出、その使用料を払ってでも公共施設等でしっかりと整備してもらえればありがたいということもありましたので、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。
公共施設で光回線が使えることで、例えば学校行事とか地域団体、市民サークルの利便性も大きく向上するので、今後オンラインの需要も続くと思いますので、光回線の充実をお願いしたいと思います。
次に、道路行政についてです。
この3月から、道路の破損状況などを市民から投稿できる機能が稼働したということです。
私も2017年に「ちばレポ」というアプリを参考に、市民が手軽に情報提供し、市の対応をオープンに共有するという仕組みを導入してほしいと要望したところであります。
那覇市は、独自のGISサービスに市民投稿機能を盛り込んだということです。市民協働での道路管理に期待しております。
スライドがありますので、スクリーンに資料をお願いします。
(モニター使用)
これは、なはMAPの中で黄色いのと青いのがあるんですけど、黄色いのが対応受付したもの、青いのが対応済みということです。
次お願いします。
(モニター使用)
青いのをクリックすると、こういう形で詳細が見れるわけですね。
次お願いします。
(モニター使用)
もう一回クリックすると、「標識の支柱が折れたか分かりませんが、折れた部分が鋭利で危険で急ぎ除去してほしい」ということで投稿されて、それに対して市がどう対応したのかどうかということで、市の対応の写真が載っています。
次、お願いします。
(モニター使用)
これ、中央がちょっと切れた支柱になっていて、とがっていて危ないですよと。
次、お願いします。
(モニター使用)
これはきれいにしました。
こういう形で、市民の方から危険な情報を投稿していただいて、それに対して対処するというふうになっているわけです。スライドありがとうございます。
こうした機能はすばらしいと思いますけれども、この周知と活用について現状と課題と今後の取組を伺います。 お答えいたします。
スマートフォン等を利用した道路投稿システムについては、なはMAPの投稿機能を活用し、那覇市が管理している道路に関する破損状況や街路樹の繁茂状況などの情報を、スマートフォンやパソコン等のメール機能を用いて、内容、場所、写真などを投稿できるシステムとなっております。
当該システムについては、令和3年3月中旬から運用を始めており、5月末時点で投稿総数は29件で、道路修繕や街路樹剪定などの要望が多く寄せられ、随時、優先度を考慮しながら対応しております。
運用効果として、正確な位置が特定できること、写真により破損具合などが把握できることで迅速に現場対応ができ、事故の未然防止につながるものと考えております。
なお、道路投稿システムの周知につきましては、使用方法を市のホームページに掲載しており、また、市民の友7月号でもお知らせする予定となっております。
今後、システムを運用する中で、修正点や問題点を整理し、改善等を行ってまいりたいと考えております。
今後、市民の友等でも周知されるということで、ますますの活躍を期待したいと思います。
ここで再質問したいんですけれども、スライドをお願いします。
(モニター使用)
これ、ちょっと見えにくいかもしれないんですけれども、お手元のタブレットで御確認ください。
市民が投稿した内容がどう対応されるのかというのを示したチャートなんですけれども、右下のところです。市道以外は那覇市は対応しませんということで、県道や国道については情報を提供して終了となっております。
投稿した市民の側としては、やはり自分が通報したものがどうなったのかなということで、しっかり報告がほしいと思うのではないでしょうか。
市として情報提供をする際に対応していただいたら、連絡をくださいと一言添えて、報告をもらうまでできないのかと思うわけですけれども、この点いかがでしょうか。 お答えいたします。
議員おっしゃるように、国道や県道に関する投稿に関しては、道路管理者への情報提供を行っているところでございます。
今後、対策が完了したことの確認方法については、他都市の事例等を参考にしながら、調査研究してまいりたいと考えております。
県のほうにも、この那覇市の使っている地図ではあるんですけれども、みんなで那覇市の道路を管理していくみたいな形のイメージで情報が共有できれば、もっともっといい地図になっていくんじゃないかなと思います。よろしくお願いします。
議場の皆様も来月、恐らく1週間ほど那覇市内をくまなく車で走る機会があるかもしれませんので、そのときに道路で気になることがあれば、ぜひ投稿していただければと思います。
次に、首里城再建に伴う首里のまちづくりについて質問をいたします。
沖縄県の首里城復興基本計画というものができまして、その中に那覇市に関することも書いてあります。その中で特に首里でまちづくりを行う団体が結成した首里杜会議。私も一員として県に提言をした部分がありますので、その部分について市の対応を確認したいと思います。
スライドの資料をお願いします。
(モニター使用)
これが基本計画の中の基本施策についてなんですが、その体系の7、歴史と継承と資産としての活用という部分ですね。項目3つありまして、「多様で魅力ある観光資源の活用」、そして「平和を希求する沖縄のこころの発信」、そして「次世代を担う子どもたちへの継承」という項目がありまして、どれも中期ということで設定されています。
この中期は何かというと、正殿の復元予定である令和8年(2026年度)末までの7年間を中期とするということでありますので、スタートをして2026年に向かって着実に歩みを進めていただきたいということであります。
次のページをお願いします。
(モニター使用)
主な関係主体と期待される役割という中で、下から2番目に那覇市もあります。項目2つ、「地域、国及び県と連携した周遊ルートの開発」、そして「子どもたちに向けた地域行事、歴史、文化の継承」というふうになっております。ありがとうございます。
ここで質問いたします。
沖縄県の首里城復興基本計画が策定されました。計画中、歴史の継承と資産としての活用の項目で、那覇市に期待される役割が記されております。本市の対応を伺います。 観光関連分についてお答えいたします。
ただいま議員から御紹介がございましたとおり、今年3月に策定された首里城復興基本計画においては、地域、国及び県と連携した周遊ルートの開発が本市の役割として挙げられております。
具体的な取組としましては、沖縄振興特定事業推進費を財源とした「古琉球・近世琉球」周遊促進事業において、首里城関連施設等の周遊ルートの策定と周知を図る取組を昨年度から実施し、今年度も引き続き実施してまいります。
また、観光協会が実施しております那覇まちまーいにおいても、首里城周辺のコースを多数備えておりますが、復興基本計画に基づき周遊コースの内容の充実に向けて、本市としても引き続き支援をしてまいりたいと考えております。 学校教育部所管分についてお答えいたします。
首里城に関する地域行事や歴史、文化の継承の小中学校の取組としましては、総合的な学習の時間等での地域学習や遠足、首里城祭での旗頭や鼓笛隊の参加等がございます。
また、PTA行事として、首里城で十三祝を行った学校や首里城で旗頭やエイサーを披露した小学生もおります。
今後、子供たちが首里城をさらに大切に感じることができるように、首里城に関する学習や首里城での学校行事等、首里城の活用について検討してまいります。
ありがとうございます。現状と今後どうしていきたいのかということが何となく分かりました。
今回、計画ができたことで県のほうが手を伸ばしてきているということですので、ここは那覇市のほうがこれまで進めてきた取組を県の側にぐーっと押し込んでいって、連携を深めていくというチャンスでありますので、ぜひその伸ばした手をしっかりつかまえて施策を進めていただきたいと思います。
そこで再質問ですけれども、中期8年の具体的な第一歩を考えたときに、学校の首里城活用を促進するために、誰がどことやり取りをするのか。そういった具体的な話までちょっとお聞かせいただけますか。 現在、首里城を活用した行事に関しましては、学校と沖縄美ら島財団が直接やり取りをして行っております。
教育委員会としましては、郷土歴史文化学習事業等の情報を小中学校へ提供してまいります。また、首里城での学校行事の企画につきましては、学校の希望を聞きながら、一般財団法人沖縄美ら島財団や沖縄県に働きかけていきたいと思います。
ちょっと確認をしたいんですけれども、3点あったうちなんですが、首里城の活用について現在と同様に、学校が直接やり取りをしてもいいし、学校から希望があれば、市の教育委員会が県に働きかけることもするという理解でよろしいですか。 そのように考えております。
分かりました。8年という計画でありますけれども、あっという間だと思いますので、着実に進めていただきたいと思います。
最後の質問ですけれども、協働によるまちづくりについて質問いたします。
なは市民活動支援センターの指定管理者制度の再導入についての検討状況を伺います。 お答えいたします。
なは市民活動支援センターの運営については、平成27年度に指定管理者を公募いたしましたが、応募者がなく、平成28年度からは直営で運営しております。
応募がなかった理由を、応募に意欲を示していた団体に訪ねたところ、「業務範囲に協働プラザ建物全体の維持管理が含まれており、運営体制を担いきれず、予算が合わない」などの回答がございました。
そのため、現在、指定管理者に求める条件を市民活動支援などソフト面の運用に限定することを検討しつつ、直営で運営しております。
また、昨年度、指定管理者再導入の是非を探るため、複数の団体にヒアリングを実施したところ、「本市の協働によるまちづくり推進におけるなは市民活動支援センターやなは市民協働プラザの役割を具体的に示していただきたい。現状では指定管理を受けにくい」との御意見がございました。
これらの意見を受けて、まずは協働によるまちづくり推進のビジョンの具体化・明確化が不可欠であるとの理由から、今年度事業として本市の協働の手引書を作成する予定となっております。
協働の手引書作成の過程で、なは市民活動支援センターの在り方についても、市民ワーキング会議などの機会を捉え、指定管理導入への御意見をいただければと考えてございます。
ありがとうございました。
平成27年度に公募をしたけれども、応募者がなかったということは私も強く覚えております。また、議会でも質問を取り上げましたけれども、やっぱりこの後、那覇市がどうしていきたいのかというのがない中で施設の箱の管理をするというのは、本当に市民活動支援につながるのか疑問があるというようなところだったかと思います。
そして、その後は人材データバンクの導入の時期でもありましたので、しばらく直営で管理をしていきたいということだったかと思います。
そして2年前、なは市民活動支援センターや協働プラザの役割を具体的に示していただきたいということで昨年度話があったわけですが、それについて、その前の年か。2年前に協働のNEXTステージというワークショップなどがありましたけれども、やっぱりその中で20年総括をしながら、次の協働を描いていく。その中でしっかり明確にできればよかったのかなというふうに思うんですけれども、そのタイミングでも、結局最後は市長に報告をするというところで提言書を作るというところまではいけなかったというのが心残りではあります。
今年度、協働の手引書作成ということですので、そこに期待したいと思います。
協働によるまちづくりについては、私もこれまで関心を持って取り組んできたテーマであります。校区まちづくり協議会が増えた。そして新規事業や継続している事業がたくさんあります。そして関わる市民の顔ぶれなども見ると、着実に広がってきているなというふうに感じます。
一方で、行政と市民との間で協働によるまちづくりの明確な定義。これがないということで、これは2014年に、NPO活動支援センターテンブスにあったところから今のところになは市民活動支援センターに変わるときにも私も指摘をしたと思うんですけれども、この定義というのはすごく大事なところだと思います。それもないし、また自治基本条例、この話も途中で止まって市民の盛り上がりを待つというのが長いこと続いているという状態であります。
市民活動については、できるときにできる人がやるということでいいのかなというふうにも思うんですけれども、この中間支援を担う行政としてはその裏づけの部分といいますか、しっかりつくっておかないと方向感を失ってしまって、目標に向かって前に進んでいるのか、何のために協働しているのかというのが分からなくなってしまう恐れもあると思っています。
昨年、コロナ禍で公共施設が閉じる中で、厳しい状況に置かれた市民を支援する市民団体が市民にずっと寄り添って動き続けていたという状況もありました。公共は何を担うのか。厳しいところこそ行政の支援が必要なのではないかと、そういった声も聞こえてきました。
今年度、協働の手引を作るということですので、密を避けながらも、それでもしっかりと市民と膝を突き合わせて、これからの本市の協働を確立していただきたいと思います。共に頑張りましょう。よろしくお願いします。
以上です。