10時頃に那覇を出て、羽田空港から東京都板橋区へ。
板橋区立板橋第一小学校にて放課後対策事業「あいキッズ」 について勉強しました。 建て替えたばかりの校舎で、あいキッズ専用の教室もある というかなり恵まれた環境の学校でした。
グラウンドの土は風に舞いにくい土。すごい。(豊見城でも使用している学校があるそうです)
あいキッズは区立の小学校全児童が対象となる事業を目指して 順次拡大されている事業で、放課後に学校を利用して学童クラブのような活動を展開しています。
ざっくり言うと学童クラブを学校につくって、教育委員会と事業委託を 受けた団体が連携してこどもたちを見守る。という感じです。
家で留守番させるのが心配な低学年の児童の放課後をどうするのか。 大人の目が届く遊び場で遊んでほしいという親の希望。 遊ぶだけでなく、学習支援や文化、スポーツといった活動にも親しんでほしい という希望もあるわけです。
放課後のこどもにどこで過ごしてもらうか。 学童クラブにみんながいけるようになるといいね。 (定員の問題で行きたくても行けない児童がいます) さらに通っている学校なら安全だよね。ということで
あいキッズ
ちなみに あいキッズの名称は板橋(Itabahi)の(I)からとった「板橋の子ども」の愛称なのだそうです。
あいキッズの中身としては、独自の条例を制定して26年度から変更するという ことなので、変更後についてご紹介します。
コースが2つあり
学童クラブ登録(保護者が就労しているなどの家庭環境にある お子さんに対する適切な保護機能を有する)
一般登録(そのほかのお子さん)
があります。 通常の学校の授業を終えたあと、放課後から午後5時までは みんな無料です。委託を受けた団体職員の監督の下、 学校の空き教室などを活用したあいキッズの部屋や運動場などで活動できます。
出席したらタイムカードみたいなのがあって、児童の出入りが保護者に メールで送信されるので、こどもが学校にいるのかどうかがわかります。
午後5時から7時までは学童クラブ登録をした児童だけ残ります。 そのときにおやつ(おにぎり等の補食)が出る。 写真は今年度の内容なので7時までの預かりはありません。
この事業は 全員が対象になるというところと、教育委員会の管轄で事業を展開している というところが重要だと思いました。
那覇でも学童クラブはありますが、多くは学校の外にあり (民間の団体が経営している)多くの児童を受け入れることができない 場合が多く、入れない児童が多いことが問題となっています。
那覇では大きな施設を持つことが難しいため家賃の補助を出していますが それでも状況は改善されません。
共働きが多く、片親も多い地域では、放課後をいかに安全に健やかに 過ごすか、ということが問題なのです。
板橋区では全校生徒のうち学童に登録している児童は全体の 2割ほどとのことですが那覇だと潜在的な需要はもっとあるのではと思います。
そして教育委員会の管轄というのも大きいですよ。 福祉政策としての学童クラブという従来の枠組みから漏れてしまっていた 児童も含めて、開かれた施設をつくり、市長部局(こども政策課とか福祉課とか) ではなく学校を束ねる教育委員会が所管するので、学校と受託団体の連携がスムーズにいくわけです。
那覇では学童が民営だということとの兼ね合いで、行政がどこまで乗り出すべき かは議論が分かれるところですが、市の問題として子どもの放課後の居場所を いかに作るか、ということについて考えないわけにはいきません。
以前参加していた放課後の学習支援ボランティアの際にも感じた 「居場所」の問題
社会の変化とともに行政の課題も変化していきます。
既存の形態で対応できていない以上、新たな手を打たなくてはいけません。
視察後、みんなで夕食を食べながら話をする中で 放課後こども教室について検証して、行政の役割を見定めていく必要が あるという意見が出ました。
明日は墨田区で 中小企業振興基本条例について 商店街活性化について 食育推進計画について の3本です。 おまけ区役所の近くで食べた日替わり定食 490円。沖縄ではあまりないタイプの食堂。さんま美味しかったです。
うわ、こんな時間。お風呂入って寝よう。おやすみなさい。