質問内容
- 中心市街地活性化推進本部について
- 子ども行政について
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■中村圭介 議員
グスーヨー チュー ウガナビラ。無所属の会、中村圭介でございます。
本日は、まず協働によるまちづくりの観点からも重要であります中心市街地の活性化について。
その中でも、庁内の議論を進めていく中心市街地活性化推進本部について質問をいたします。
(1)中心市街地活性化推進本部における議題の設定方法についてお伺いします。
●名嘉元裕 経済観光部長
ご質問にお答えいたします。
ご質問の中心市街地活性化推進本部は、中心市街地の活性化について全庁的な取り組みを推進するため、政策統括調整監を本部長とした関係部長等で組織された庁内組織であります。
推進本部の所掌事務は、中心市街地の活性化に関する基本計画の策定に関すること。
基本計画に定める施策の総合調整に関すること。
その他、中心市街地の活性化に関することとなっております。
このことから、本推進本部においては、特に中心市街地に係る重要課題についてその課題解決に当たり、部署の横断的な対応が不可欠とされた事項を議題としているものであります。
なお、既に老朽化したアーケードや第一牧志公設市場再整備といった重要課題を検討する部会を設けて、その課題に取り組んでいるところでございます。
■中村圭介 議員
部長、ご答弁ありがとうございました。
先日の代表質問の際に、協働によるまちづくり推進部会、幹事会について質問した際にもそうでありましたが、全庁横断的な組織における議題の設定というのは、担当部署が議題を上げてきたものを横断的に参加する。
それぞれの部署の観点からアドバイスをするなどして議論をしているということが確認できております。
今、所掌事務のお話もありましたので、今の現時点での中心市街地活性化推進本部の役割というのは、今ある程度説明していただいた範囲だとは思いますが、次に質問します。
(2)公設市場の再整備だけではなく、アーケードの問題や公設市場衣料部、雑貨部の再整備、にぎわい広場や希望ヶ丘公園、牧志南公園、狭隘な道路の改善など部署横断的な課題が山積しております。
これらは相互に影響し合っているだけでなく、独自のよさと改善点、それが表裏一体となっている事象もあり、大局的な視点からの事業展開が望まれるため、推進本部でマチグヮーエリアの将来像について市民と協議してはどうか、当局の見解をお伺いします。
●名嘉元裕 経済観光部長
ご質問にお答えします。
議員ご指摘のとおり、中心市街地エリアにおきましては多くの難題が山積しております。
住民の生活基盤にかかわるもの、事業者の商環境にかかわるもの、行政として解決すべきもの、市民や事業者個人の責任において解決していかなければならないものまで多くの課題がございます。
ご提案のマチグヮーエリアの将来像づくりへの市民協働の取り組みは、これらの課題解決の方向性と取り組みの整合性を確保するものとして有効に機能するものと考えているものであります。
中心市街地の活性化に関する事項を所管する推進本部として、その取り組みを研究してまいりたいと考えております。
■中村圭介 議員
ご答弁ありがとうございました。
重要性について理解していただいたということは、ありがいたいというふうに思います。
なかなかこの質問の意図はちょっと伝わりにくい質問になってしまったなというのは反省しておりますので、改めてこの場で説明をして、また再質問につなげていきたいと思いますので、説明をしてまいります。
まず、今後の課題として見えているものが既に山積みであると。
それにどう対処するのかというのが、中心市街地活性化推進本部の役割であったということを確認したいと思います。
2014年(平成26年)6月の定例会で、当時の経済観光部長は、「公設市場や水上店舗、アーケード等の課題につきましては重要な課題であると認識をしております。
これらの課題解決に向けましては、去る5月23日に政策統括調整監を筆頭に関係部長、副部長で組織する那覇市中心市街地活性化推進本部を新たに設置したところでございます。
今後は、推進本部を中心に課題となっている個々の事案について具体的な検討を加え、解決に向けて取り組んでいきたいというふうに考えています」と述べられております。
それから2年半がたちました。那覇市中心市街地の活性化に関する基本計画策定からも9カ月が過ぎようとしております。
その間も、那覇市第一牧志公設市場組合の皆様からは、マチグヮーエリアの将来像を描いて、それに沿った形で公設市場をはじめマチグヮーの再整備に当たるべきではないかと提言が続けられていました。
しかしながら、公設市場の再整備事業の中で、その再整備以外の話を取り上げるというのがなかなか難しい状況であったかというふうに思います。
では、誰が、どこで話をすればそういったマチグヮーの将来像、そういった横断的な話ができるのかというと、やはり中心市街地活性化推進本部ではないでしょうか。その中でなはまちなか振興課が議題として挙げると議論できるということなんですが、公設市場の再整備事業でマチグヮーとの信頼関係の構築というのがなかなかうまくいかない中で予定通り進められていないと。
その中でさらに広範囲なテーマでの議論ができたかというと、厳しい状況であったというふうに思います。
喫緊の課題解決に向けて全庁横断的な組織をつくったものの、そのテーマを上げてくる部署が別の課題に追われていると議論できない状態が続いてしまう恐れがあります。
目の前の課題が最優先で、全庁的な喫緊の課題が結果として後回しになってしまうということになります。
そこで提案ですが、政策統括調整監と各部長によって議題を提案していくという形にしてみてはどうかということです。
中心市街地活性化推進本部の目的自体ははっきりとしておりますので、課題から出発して議論をして、各部署に分配して業務を落としていくという形でございます。
そうすることで、部署が議題に上げるのを待つのではなくて、議論を先に始められます。
分解したはずの課題が大きすぎるということが判明したときには、1つの課では手に負えない分をサポートしながら進めるという体制もつくりやすいのではないでしょうか。
なはまちなか振興課は中心市街地というエリアを軸にした業務内容ですので、商工振興、まちづくり、文化事業、教育など他の部署に比べると横断的な業務になっております。
業務に関しても適正な人数が配置できているのかという疑問もあるのではないでしょうか。
分野をまたいだ上に、目の前の課題が多い部署からのアクションを待つのではなくて、積極的に全庁的なサポートができるようにすべきではないでしょうか。
本日は、前田議員の質問に対する答弁の中で新たに建設室を設置するということでしたので、抜本的な改善につながるように、今後の展開にも期待しております。
とにかく先回りをしての議論、課題を分担して振り分けて業務の適正化を図っていく。
中心市街地活性化推進本部がスピード感を持った会議体として、今よりもさらに機能していくことを切に要望いたします。
そして、マチグヮーエリアの将来像を考えるのであれば、庁内組織としては中心市街地活性化推進本部が担当することが適当であろうと思いますが、マチグヮーエリアの当事者はまちにおりますので、ぜひ市民も交えた議論をしていただきたいということで、質問後半の市民と協議してはどうかにつながっております。
これはこれで別の会議でということであれば、そのための新たな展開をよろしくお願いしたいと思います。
遠回りをしてまいりましたが、以上のように、中心市街地活性化推進本部の議題の設定方法を検討するということ、それから喫緊の課題であるマチグヮーエリアの将来像についてもしっかり議論していく。
この2点について、政策統括調整監の見解をお伺いします。
●上地英之 政策統括調整監
再質問にお答えします。
ことしの3月に中心市街地の活性化に関する基本計画というものを策定してございます。
その中で将来像や基本方針というものをお示ししているところでございます。
現在、この計画に沿った形で商店街、通り会が主体となって、その通りのビジョン等をつくること。
この作業に取り組んでいるところでございます。
それぞれの通りや商店街はその課題や特性が違いますので、その個々の特性や課題に沿ったビジョンがここでつくられていくということになります。
その通り会の方々の思いが具体化すること。
これが全体が集まると全体のビジョンになっていくわけでございます。
中でも沖映通り商店街においては、「文化の薫る通り」ということをコンセプトに話し合いが進められてございまして、あす12月13日にも最終報告が取りまとめられるらしいという情報も届いております。
ここには、本市の担当職員もワークショップの一員として参加して支援をさせていただいております。
一方、議員がおっしゃるとおり、このような情報は各通りとか商店街では進んでいるところ、進んでいないところ、こういうところがありますので、こういう進んでいる情報を全体でどのように共有化していって、この計画の促進につなげていくか。このことが議題となると考えております。
そのためには、推進本部会議に議題として上げるだけではなくて、既存の組織としては現在中心商店街連合会または毎月意見交換を行っております中心商店街事務連絡会、このようなところにも情報提供差し上げて、そういう展開をしていくということが今後有効な方法としてなり得るのではないだろうかと、このように現段階では考えています。
以上です。
■中村圭介 議員
ありがとうございました。
通りごとに計画をつくっていく。そのコミュニケーションをしっかりと行政ととっていければいい計画もできますし、将来像も描けるのではないかというふうに思います。
がしかし、行政が今どういう計画を持っていて、それぞれがどのくらい進んでいるとか、おくれているとか、そういった情報も細かく共有していくことで、通りの人たちから出てくる課題だとか、要望だとかいうものも少しずつ変わってくるかと思いますので、そのあたりの連携をスムーズに取り組んでいただきたいと思います。
手探りで情勢も変わってまいりますので、これが正解というのはなかなか難しいとは思いますが、課題解決に向けてともに頑張ってまいりましょう。
次に、子ども行政について質問いたします。
子どものライフステージに応じた支援メニュー周知事業として、母子保健、子育て、児童、ひとり親に係る各種施策をとりまとめ、支援が一覧できるようなデータベースを作成する事業が県で進められております。
那覇市としても協力していくべきだと考えますが、取り組みの予定をお伺いします。
●浦崎修 こどもみらい部長
ご質問にお答えします。
今、議員からご紹介ございましたけれども、沖縄県では、平成28年度沖縄県子どもの貧困対策推進基金を財源といたします事業の1つとして、母子保健、子育てや児童、ひとり親に係る各種施策が横断的に確認できるように、ガイドブックやアプリなどを通じまして支援メニューを周知する事業が進められているというふうに伺っております。
公共サービスの支援内容をこのライフステージごとに紹介するもので、インターネットを通じたタイムリーな情報は、多くの皆様が活用できる効果的な事業になると期待しております。
今後、沖縄県の作業の進捗状況を踏まえつつ、連携・協力してこの効果的な事業にしていきたいなというふうに思っております。以上でございます。
■中村圭介 議員
ありがとうございます。この事業は私も非常に期待をしております。
子どもの貧困に限らず、ライフステージにあわせて実施しているさまざまな施策をまとめていく事業ですので、当然、市町村によっても政策が変わってきますし、事業名、担当部署も違うわけです。
それを県が各市町村と連携してまとめていくということです。
これは、以前に九州・沖縄地区子ども支援ネットワーク交流学習会実行委員会が制作をしていた「おきなわ子ども支援ガイドブック」、那覇ですと2013年那覇市版というものを発展させたものだというふうに考えていただければ理解しやすいかなと思います。
当時は、政策事業者が那覇市の福祉や教育など多岐にわたる部署を横断的に調査して、回答してもらう形でまとめていたそうです。
そこで、各窓口での許可とか確認に多くの時間を要したとのことでした。
今回は県の事業として各市町村と連携できておりますので、情報の集約、確認作業、そして更新についてもスムーズになるというふうに期待をしております。
この県がまとめたデータベースを各市町村が使いやすい形で利用するためには、市町村が独自に利便性の高いツールにしていく、仕上げていく必要があります。
県議会で9月に可決された事業ですので、データベースが完成するのはもう少し先の話になるかと思いますが、本市としてどう活用するのか。
その検討はすぐに始めるべきです。
本市は、他の市町村に先んじて子どもの貧困対策の事業を実施してまいりましたし、教育部門での寄り添い支援員やスクールソーシャルワーカー、福祉部門での支援員やケースワーカーなど、支援に携わる職員が数多くおります。
また、地域の中でも児童委員をはじめさまざまな分野でさまざまな取り組みがされております。
多様な支援者がそれぞれの現場で活用できるには、どんなツールとして仕上がっていればよいのか。支援をしている皆様に直接聞いてみるのもよいと思いますが、大事なことは当事者の悩みが解決されるのかという観点です。スタートは子どもです。何で困っているのか、医療の現場でいうところの主訴ですね。
例えば面談を通して、勉強についていけないという課題が見つかったとします。次はそれを補完できるサービスは何か。
学習支援がありますとかというふうに検索できるといいわけですね。
そして、学習支援を実施している事業は那覇市ではどんな部署の何という事業がある、または委託事業としてこの事業所で学習支援をしていますという具合で見つけられるといいわけですね。
データベースをつくる上で、県と市との役割分担がどのようになっていくのかは今後の協議であると思いますが、その主訴の分類やサービスの分類、そのサービスをどんな形で実施しているのかという調査の精度によって、適切な支援が見つけられるかどうか変わってまいります。
ぜひ今から考えていただいて、子どもの困ったに対して必要な場所へ適切につなげていく。そういったリファーができるデータベースをつくっていただきたいと思います。
その中でも特に提供しているサービスがどんな形のものなのかについては、丹念に調査する必要があります。同じ学習支援というものでも教員がついて指導する事業もあれば、自主学習のようなスタイルの授業もあります。
また、生活支援といっても送迎から多種多様な体験活動、家族も含めた総合的な支援をしている事業もあれば、送迎と調理実習、短時間での活動を提供しているという事業もあります。
そうしたように、同じようなサービスとくくられている事業でもしっかりと実態を把握して、各事業の強みと守備範囲を切り分けていくことで、子どもの困りごとに寄り添う事業へとつなげることが可能になります。
それから、このデータベースをどんな場面で活用するのかというのを考えると、県が想定しているスマホのアプリに制作に加えて、私は初年度は紙に出力したガイドブックの制作もするべきではないかと提案いたします。
特に児童委員さんなど地域の年配の方でも気軽に活用できること。
また、地域のいろいろな人がボランティアとしてかかわる事業所などに1冊あると、それぞれがアプリをダウンロードしていなくてもすぐに閲覧、共有できるなど、紙媒体のよさというものもあります。部数は少なくても必要な支援者の手に渡るようにしていただければと思います。
そして、もう1つ準備を進めておかなければいけないことがあります。
部署を横断した連携の強化です。これについては多くの議員が指摘されていることではありますが、何度でも念押しをさせていただきたいと思います。
学校はプラットフォームとなって、教育委員会に配置された寄り添い支援員ですとか、スクールソーシャルワーカーが適切な支援へつないでいく。そのつなぐ先をしっかり信頼しているのかということです。
現状、子ども食堂や居場所など福祉の分野で事業委託を行っている子どもの貧困対策の各種事業に対して、リファーが十分にできていないというお話を聞いております。
教育委員会の中でさまざまな事業をしているということはわかりますけれども、事業の特性を理解した上で、子どもの困りごとに寄り添う支援へとつなげられるようにしなければなりません。
そのためにも子どもの貧困対策庁内推進会議の役割が重要になります。
この庁内横断的な組織がどのように議題を設定していくのか。
先ほどの質問でもお話ししましたが、ぜひ担当部署から上がるのを待つのではなくて、課題から出発して議論を進めていけるように幹部のリーダーシップに期待しています。
以上を踏まえて、再度こどもみらい部長に今後の連携について決意のほどをお伺いしたいと思います。
●浦崎修 こどもみらい部長
再質問にお答えをします。
今年度に入りまして、支援員を現在25人採用して、それぞれがそれぞれの部署で子どもたちへの支援に取り組んでいるところでございます。
そしてまた、子ども食堂ですとか、さまざまな皆さんの支援もどんどん活発になってきているところでございます。
ひとつ言えますのは、やはり目の前に子どもたちをしていますと、どうしても支援のところというのは視野がまっすぐに子どもたちを見るということになる傾向がございます。
その視野をほんの少しだけ広げていく。そういうことでみんなの視野が交わっていくというようなことがこれから大切なのかなというふうに思っています。
まずは情報をみんなで共有していくところから、これから始めていきたいと思いますので、庁内推進会議、特にこの支援につきましてはこどもみらい部、それから福祉部、教育委員会、学校教育部で部会をつくって毎月のように協議を重ねておりますので、そこらあたりで情報の共有等をしっかりと進めていきたいと思います。
以上でございます。
■中村圭介 議員
ありがとうございました。ぜひ連携をしながら進めていただきたいと思います。
また、教育の分野でも学校長の裁量はかなり強いものがあるかと思いますが、どういったものが必要なのか、何のためにこの事業をしているのかということを学校のほうにも理解していただくように、協議を進めていっていただきたいと思います。
年度も折り返しを過ぎまして、さまざまな課題が見えてきました。
それに対応する動きも始まっているものと思います。
よりよい形になるように、今後の取り組みを推進していただきたいと思います。
以上です。
ありがとうございました。