質問内容
- 広報と協働について
- きら星第2学級について。
一般質問の動画はこちらからご覧下さい。
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ハイサイ、グスーヨー チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。無所属の会中村圭介でございます。
本日は、まず広報と協働について質問いたします。
広報については、なは市民の友、またホームページなどさまざまなメディアで発信されていることと思います。
そして、議会でもいろんな方から要望がありましたソーシャルメディアについても、フェイスブックやラインなど、ツイッターはまだ非公式でありますが活用されています。
それらの意義について改めて考え、これから先どのように広げていくのか、質問をいたします。
まずは、現状を確認するために、(1)について一括して質問いたします。
ソーシャルメディアを利用した広報活動はどのように行っているのか、以下伺う。
①ソーシャルメディアごとの目的と使い分け。
②担当者の人数。
③取材の方法。
④担当者の裁量と発信の際のルール。
⑤運用上の課題について、答弁を求めます。
●久場健護 総務部長
ご質問にお答えをいたします。
メディアごとの目的と使い分けについて、現在、本市では市政情報の拡散を目的に、3つのソーシャルメディアを活用しており、使用する媒体はフェイスブック、ライン、ツイッターの3種類となっております。
フェイスブックについて、本市の当ページには、25歳から54歳までの幅広い層の閲覧者が多く、また掲載量が多いことから、ソーシャルメディアの基本媒体として使用し、そこからラインやツイッターに転用するなど活用しております。
また、ラインは、スマートフォン・ユーザーのほか、ほとんどに利用されていると言われており、特に若い世代に浸透しております。
特徴としましては、フェイスブックと同様な機能のほか、「トーク」という機能によって、緊急時など一斉発信に優れており、防災情報のほか防犯上の注意喚起など、特に緊急情報を配信する媒体として使い分けております。
そのほか、簡易なアンケートなどのリサーチ調査もできる特徴もございます。
ツイッターに関しては、防災情報等の迅速な拡散に優れていると言われていることから、ことし3月から試みとして非公式で開設をしております。
ツイッターはフェイスブックと異なり匿名で利用でき、市民の率直な意見を交換することにも使い分けができると考えております。
2点目の担当者の人数については、主幹が1人、主事級4人によって、広報誌、ホームページ業務と兼任しながら、取材を分担し、取材をした者が記事を掲載しております。
3点目の取材の方法についてですが、市政情報に関しては、各課から取材依頼があったもの及び市民が関心の高い情報について、取材に協力が得られたものに関し、取材を行っております。
4点目の担当者の裁量と発信の際のルールについては、ソーシャルメディアに関しては迅速性を考慮して、グループ長の権限によって配信しております。配信の際のルールについては、本市が実施する事業やイベントなどに関する情報及び取材した情報を掲載することとしております。
ただし、掲載する対象が市民であれば、相手方の市民の承諾、了解と、市政情報であれば担当課の了解を得て、配信しております。
また、閲覧者からの簡易な質問に関しては、秘書広報課にて回答をしておりますが、当課が回答できない質問については、インターネットの相談窓口を案内しております。
5点目の運用上の課題については、本市の情報は各課からの情報提供及びホームページの更新情報が主となっております。
ホームページ情報を柱に、ソーシャルメディアによって拡散することが理想と考えております。よって、ホームページの定期的な情報更新の強化が課題となっていると考えております。以上です。
■中村圭介
ありがとうございました。
これからの更新の強化が課題ということで、情報入手のインフラともなりつつあるソーシャルメディアの活用というのは、行政も取り組む必要があるというふうに考えております。
きょう、いろいろお話ししたいことがあるんですが、まずはフェイスブックとツイッターについて提案をしたいと思います。
フェイスブックなんですが、那覇市はフェイスブックページという機能を活用して、これは「いいね」を押してくれた人、つまり那覇市が発信する情報を受け取ってもいいという人に対して情報を届けるというスタイルです。
運用から約1年が経過して、先月の段階で1,223人が「いいね」を押していたということで、単純に言えば、それだけの人に一度に情報が届けられるということですから、引き続き頑張っていただきたいと思います。
ただ、フェイスブックの特性として、アルゴリズムという仕組みがあります。
「いいね」を押してくれた人全員に情報が届けられればいいのですが、そうはいかずに、那覇市のページもいろんなページを「いいね」した、その中の1つでございます。
言わば届いてもいいと許可した大量のチラシの中の1枚だというふうに考えてください。
毎日届くチラシの中で、おもしろいと思った情報に対しては「いいね」を押します。
そして「いいね」を押さないという状態が多くなると、その人にとって那覇市のページの優先順位が低いと判断されて、ついには表示すらされなくなってしまいます。
このチラシも届けられない状態が出てきてしまうわけです。
なので、こういう判断をその人本人ではなくてフェイスブックが独自でやるものですから、使っている人からすると、いつの間にか那覇市の情報が届かなくなるという状況がやってくるかもしれないということです。
つまり、拡散されやすい情報の発信が必要になり、むやみに読まれない更新をすることは、逆に優先順位を下げる結果になってしまうわけです。
利用者にとっての優先順位については、記事を見ている長さ、また「いいね」の数、またシェアの数など、つまり多くの人が何がしかのアクションを起こしたかどうか、また、その他さまざまな基準があるというふうに言われています。
出した基準の中で、どういう記事が反応を集めたのかを振り返って棚降ろしをすることはとても大事ですし、伝えたいことが伝わるような形で伝えられたのかということは考えておかなければいけません。
また、フェイスブックの特徴として、先ほど答弁にありましたが、ツイッターよりも長文が書けること、使っている人のタイムライン、つまり手元の画面に自動で表示されるというのがあります。
ホームページですと、検索してクリックしてもらう手間がありますが、スマートフォンのアプリであればその手間はないということです。
流す情報は、現在のように直近のニュース、そういうのもいいと思いますし、市長の月ごとのコメント、動画を流されていると思います。それもとてもいいと思いますし、副市長がサンバのリズムでカチャーシーを踊っている動画もありました。
それも大変いいと思います。
それに加えて、那覇市が市民と共有したい情報というのをもっと流すべきだというふうに考えております。
那覇の歴史や市歌、また花でもいいでしょう。
市花、市木、市鳥、市魚もあります。
1つの記事にいろいろ盛り込みすぎますと読めない分量になってしまいますけれども、那覇市がどういうまちなのかについて、もっと知らせて、風格ある県都としての歩みを市民とともに共有してはいかがでしょうか。
また、那覇市には多くのファンがおります。著名な方やゆかりのある方に、那覇について寄稿していただければおもしろいというふうに思います。
あと思い出の場所や歴史的な瞬間。那覇市歴史博物館にも写真がたくさんデータの形で収蔵されていますので、例えば那覇まつりやNAHAマラソン、旧市役所の庁舎ですとか市民会館が建てられた当時のエピソードとか、そういった写真とかとエピソードが一緒に出てくると読みたくなりますし、それを知らせたくもなると。
中にはまたコメントしてくださる方もいらっしゃるかと思います。
また、那覇市が収蔵はしているけれどもなかなか市民の目に触れることがない美術品についても、日の目を見る機会をつくれるかもしれません。
ソーシャルメディアですから、何を共有したいのかについて、もっと知恵を絞っていただきたいと思います。知らせるだけの道具としてではもったいないですし、情報を流すことだけを念頭に置いた使い方では、知らせることさえできなくなってしまいます。
次にツイッターです。
こちらは140文字でコミュニケーションをとるというメディアです。
こちらは「いいね」ではなくて、フォローという形で情報を受け取りたい人の情報を受け取れるようになります。
フォローをしてくれる人、つまりフォロワーが増えれば、それだけ一度に多くの人に情報が届くようになります。フェイスブックとは違って、これはフォローしてくれた人全員に情報が届きますので、見たい人に興味があるのかないのかを過度に意識することなく、情報をどんどん流すことができます。
その情報が必要かどうかは見た人が判断すればいいというわけです。
もちろん必要ないと思われたら、フォローが外れていってフォロワーが減っていきますので、限度はあります。
フェイスブックは基本的に実名で登録する必要がありますが、ツイッターはそうではない分、匿名性が高く意見が表明しやすいという特徴があります。
テレビ、ラジオや紙媒体、イベント会場でもハッシュタグと呼ばれる記号を活用して視聴者の意見を集めたり、リアルタイムで質問を受けたりできます。
これをうまく使えば、那覇市の課題について市民から意見を拾うことも可能であると考えています。
例えば、道路が陥没して危ないとか、街路樹の剪定で安全管理が不十分である。
また剪定で言えば緑陰がなくなるばかりか立ち枯れしているなど、日ごろ議員に寄せられる市民相談にも似たようなものはあると思いますが、なかなか役所に相談をして対応を見届ける手間を考えると、行動には移せないと思っても、携帯でもって現場で写真を撮って、その状況をつぶやいて、つぶやきの形で寄せてもらえれば、そのハッシュタグを担当者が検索をして、市民目線での那覇の課題を一部集めることができるというふうに考えています。
また、ツイッターの速報性には目を見張るものがありますので、日常だけではなくて台風の被害状況など、災害時の情報収集にも大いに役立つことと考えます。
私も以前、「那覇SOS」というハッシュタグでやろうと考えていたんですが、情報が集まっても対応がなかなか難しいというところで温めておりましたので、ぜひ公共のツールとしても活用していただきたいなと提案しいたします。
もう1つ、私が特に伝えたいこととして、ソーシャルメディアを活用した広報は、協働によるまちづくりのためにも欠かせないということです。
那覇市は、この10年以上協働によるまちづくりの考え方を周知し、点をつくり、点から線へ、線から面へと育ててきました。次はそれを編み上げる動きが求められるというのが市長もお考えのことと思います。
返報性の原理というものがありまして、これは何かうれしいことをしてもらったらお返しがしたくなるという人間の心理でございます。
那覇市は、約700人の方に協働大使を委嘱しております。皆様地域で何かしらの活動をされていたり、地域活動に関心が高い方が多いわけです。
皆様が那覇の、沖縄の課題解決のためにきょうもどこかで何かをされているわけです。
その協働大使の皆様の活動を、市のアカウントも広報に協力する、取材ができれば一番ですが、リツイートなりいいね、シェアなどでも構いません。
それによって、何回かに1回は那覇市の情報も拡散していただけるのではないでしょうか。
大事なことは、それができる関係性をつくり上げて、継続していくことです。
例えば、大使の委嘱状はもらったけれども、忙しくそれ以後の関わりが難しいという方でも、いつも使っているソーシャルメディアで市の様子がわかって、広報で協力し合える関係ができれば、次に市の事業に参加するときのハードルもぐっと下がります。
いつもの仲間になれるかどうか、困ったときに一緒に動けるだけの信頼関係を構築するためにも、大使の皆様との日常的な関わりが大変重要になると考えております。
また、那覇市の広報を通じて協働大使の皆様が互いの活動について知る機会にもなると考えます。
自分の団体が忙しいと、なかなか他の団体の活動までチェックできなかったりします。
これはまちづくり協働推進課の情報発信として伝えるのもいいとは思うんですが、ぜひ那覇市の広報としてやっていただきたい。
協働に興味がある方よりも、市の動向全般に関心のある方のほうが多いはずですので、那覇の課題とそれに対してこんな活動が、こんなイベントがありますよというのを知らせる。行政が直接的に関与していなくてもいいと思います。
広報に協力して、那覇の課題解決につながれば、それが市民生活の向上に直結するというふうに考えています。
ということで、担当者の人数が現在合計5人というのが十分なのかどうか、広報の意義と中身を再確認していただいて、求められる仕事にかなう体制を構築していただきたいと思います。
那覇の場合は、広報の部署が秘書課と一緒なので、市民協働の観点に重きを置いた動きというのは、なかなか難しいものがあるというふうに思いますが、協働に主眼を置いた広報の役割の創出も含めて検討していただけたらと思います。
人数によっては、庁内の各部署を、今吸い上げられるのを待つのではなくて、こちらから出向いていって集めていく。
そういったこともできるのではないかというふうに思います。
そうなると、担当者の裁量、どういう方針で載せる、載せない、このコメントは返すのか、質問には答えるのか。
そういったルールについて、またガイドラインの見直し等も必要になると思います。これは担当者だけで決められるものではありませんので、市としてどう対応するのかというのを検討していただきたいと思います。
関連して、ホームページの話も少ししておくと、利用されている人が少ないと考えているのか、ホームページにかける費用が削減されて、以前よりも見づらくなっている現状があります。
その必要性が軽んじられているように思えてなりません。
見づらいホームページのままでは、いつまでも広がりません。
鶏、卵ではありませんが、情報格差を小さくしていくためにも、従来の情報の基盤であるホームページの整備をして、困ったとき、必要なときに、すぐに閲覧できるようにするということ。そしてそれに加えて、市民との双方向コミュニケーションが構築できる可能性を秘めたソーシャルメディア、この活用にも本腰を入れていただきたいと思います。
そこで次の質問です。
(2)今後、ソーシャルメディアを活用した広報拡充をしていく考えはあるか、お伺いいたします。
●久場健護 総務部長
ご質問にお答えします。
中村議員からはさまざまな提案、ありがとうございます。
我々も昨年、清水議員からの提案をいただいてSNSを試みに使い始めたところでございます。
まず最初に、台風情報の避難所開設、どこを開設してありますよという部分について、SNSを使って配信をいたしました。
そうしますといろんな方が見ていて、浦添市の方が見ていたりしていて、那覇市はそういう避難所開設について、いち早く市民に知らせてくれて、とてもいいねとかいうものをいただきました。
それから最近では、城間市長が訪米された折りにも、時宜に合った随時配信をすると、SNSを使って配信をするということでアメリカからの報告をさせていただきました。
そういうふうにして、SNSを使った広報を今拡充しております。
それでも先ほど申し上げましたように、やはり課題であるホームページの強化を優先するということが、まず1つございます。
それから、各課においてのホームページ上の情報の最新化という部分についての課題もございます。
その辺のソーシャルメディアの充実を図ろうという考えについては、基本としておりますけれども、その上で本市のシステムのセキュリティーとの整合性を図りながら、それから新たなソーシャルメディアの拡充を考えていきたいというふうに考えております。以上です。
■中村圭介
ぜひ前向きな検討、よろしくお願いいたします。
またこの件について、協働の観点からの活用についてはいかがでしょうか、見解を求めます。
●島田聡子 市民文化部長
お答えをいたします。
今の協働大使の連絡協議会のほうでも、フェイスブックを活用して協議会の活動を発信しているところです。
今、うちのホームページとのリンクはございませんが、協働大使に今後、那覇市の発信、それから皆さんたちの活動の発信をどうやって一緒にやっていけるかというところを、広報と一緒になって考えていきたいと思います。
■中村圭介
今あるツールを最大限活用していただいて、協働によるまちづくりも推進していただきたいと思います。
また、この担当者に求められることというのが、とても多くなっていくと思いますので、誰でもできるというものではありませんので、研修会をするなり適材を探していただいて、また育てていただいて、挑戦していただきたいと思います。
次に移ります。昨年度いっぱいで、福祉部の事業として行っていた不登校支援のための子どもの居場所づくり事業が、今年度からは教育委員会が行っている事業、きら星学級を拡充した形で、きら星第2学級という形で継承されて授業がスタートしておりますので、その進捗を確認いたします。
きら星第2学級について。
市内の不登校児童生徒のうち、何人を新たに支援できたのか。4月のスタートから現在までの支援状況を伺います。
●田端一正 教育委員会学校教育部長
ご質問にお答えいたします。
平成26年度において、那覇市内には426人の不登校児童生徒がおり、そのうち遊び非行型の不登校生徒が約100人となっております。
きら星学級では、ことし6月19日現在で35人の児童生徒を支援しており、そのうち送迎を行っている児童生徒は24人となっております。
■中村圭介
ありがとうございます。
不登校全体で426人、そのうちきら星の対象となる遊び非行系の子どもが約100人、きら星全体で35人で、ことし始まった第2の特徴である送迎を利用した支援というのが24人ということがわかりました。
保護課との連携についても心配されていたところですが、福祉部と連携して支援につなげられているのか、現状をお伺いします。
●田端一正 教育委員会学校教育部長
お答えいたします。
保護管理課の児童自立支援員との連携でつながった児童生徒は10人おります。以上です。
■中村圭介
ありがとうございます。
引き続き連携を深めながら、推進していただきたいと思います。
では、ここで、この2カ月の中でだんだんと事業の中身が見えてきたと思いますが、現状での課題についても教えてください。
●田端一正 教育委員会学校教育部長
お答えいたします。
現在35人の児童生徒を支援し、そのうち24人の児童生徒を送迎しておりますが、きら星支援員、きら星専用車両、きら星第1及び第2学級と、連日フル稼働で支援に当たっております。
しかし、支援依頼のある児童生徒に対して十分に対応できていないのが現状であり、課題となっております。
人的、物的、場所的な調整を行い、対応していきたいと考えております。
■中村圭介
ありがとうございました。
まだまだ支援を求める児童生徒がおります。
フル稼働ということでしたし、夏場、またこれから先、そういった不登校に陥る瞬間というのも増えてくるのかなと思いますので、十分な支援体制の構築を望みます。
なるべく多くの児童生徒が学校に復帰できるように、支援を拡充していっていただきたいと思います。
不登校支援の拡充というのは当然必要だと考えますが、同時に今議会でも盛んに取り上げられておりますLGBTに対する学校での理解や、いじめの問題、つまり戻りやすい、戻りたくなる学校をどうつくっていくのかということも、同時に考えていかなければいけません。
また26年度の那覇市市民意識調査で、青少年に対する健全育成施策として取り組んでほしいものという項目の中では、青少年が社会で力強く生きる力をつけるための講座、思春期、青年期の子を持つ親を対象とした講演会や講座が求められていることも考慮し、学校だけが子どもの居場所ではないということも認めた上で、子どもの孤立、親の孤立に対してどのような支援ができるのか、教育委員会だけではなく、全庁的に取り組みを進めてほしいと要望いたします。
協働によるまちづくりは、市民といかに信頼関係をつくっていけるかが重要であります。
情報を開示して、一緒に課題解決に向かって協議して協働していく。
広報を通して関係性を構築し、各課題について協働しながら市民生活の向上につながる流れがどうやったらつくれるのか、課題に対するアプローチをみずから絞ることなく柔軟にアンテナを張って、適切な協働を模索しながら解決に当たっていただきたいと思います。
その土壌づくりに向けて、私もともに頑張ってまいります。
以上で質問を終わります。
ありがとうございました。