質問内容
- 市長の政治姿勢について。
- 第4次総合計画に基づく協働によるまちづくりの進捗について。
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ハイサイ、チュー ウガナビラ(みなさん、こんにちは)。きょうも協働、無所属の会、中村圭介でございます。
本日は、会派を代表いたしまして質問いたします。
最初に市長就任から1年がたつということで、特に協働によるまちづくりの視点から、市長がどのような変化を感じておられるのか。
また、課題についてどのように考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
この1年、市民との協働の点からもさまざまな変化がありました。
協働大学院の開始、また校区まちづくり協議会、地域見守り隊の広がりやLGBT宣言など、市民の理解と協力を得て推進されてきたことが多くありますが、一方で、龍柱では、市民協働の取り組みが後手に回り、第一牧志公設市場の件では、市民とのコミュニケーション不足が指摘されております。
新市民会館に至っては、対話を進める対象である地域住民との信頼関係が深まらないままになっているという課題もあります。
次年度からは、第5次総合計画の策定に向けた動きが本格化してくるはずですが、その際にも協働によるまちづくりの考え方を、ぜひ職員の皆様に再度理解していただいて、市民とともに10年先の那覇を描く必要があるというふうに考えます。
まずはこの1年、市長にとって協働によるまちづくり、どのような変化が映ったのか、お伺いしたいと思います。
1.市長の政治姿勢について。
市長就任から1年で、那覇の協働によるまちづくりはどのような変化があったと考えるか、成果と課題をお伺いします。
2.第4次総合計画に基づく協働によるまちづくりの進捗についてであります。
第5次総合計画の策定に向けて走りつつも、現在の第4次総合計画の進捗もまたしっかりと把握していかなければいけません。
総合計画の進捗を確認するために、112の「めざそう値」というのが設定されております。那覇がめざす6つの都市像の中でも、協働によるまちづくりが特に大きくかかわる「心地よいつながりでつくる自治・協働・平和都市」の中では、21の指標が設けられております。
その中で、指標1には市民と行政が協働して行った事業などの件数という項目がありますが、特に数字が芳しくありません。
進まないどころか、2009年の247件から2012年には102件となっております。
そこで質問いたします。
(1)第4次総合計画のめざそう値の達成状況のうち指標1の市民と行政が協働して行った事業などの件数の進捗が芳しくないが、どのような対策を考えているのか、お伺いします。
次に、毎年の進捗を管理する進捗状況表というものがありまして、それに進捗と課題などが書かれておりますが、この指標1には毎年ほぼ同じことが書いてあります。
「今後も関係課と連携を図り市民との協働について働きかけていく」とのことです。
進めていく上で大事なこととして、指標の意図の説明というのが横のほうにちょこっと書いてあるんですが、「市民と行政との協働の実績を見る指標です。協働事例数を一定程度増加させつつ、評価制度等を取り入れ内容の適正化も進めていきます」と書いてあります。ぜひこのことをやっていただきたいということです。
また、指標3には、市民参画により実施された事業件数(回数)というようなものがありまして、これも大変気になります。
平成29年度目標で、30事業、150回というのが目標でありまして、平成23年度実績では(マチキョウブン60)とだけ記入されております。
説明にはDO協働!が17回、地域コミュニティーは43回というふうに書いてありますので、この60というのはおそらく回数なのでしょう。事業数というのが実際どれだけあるのかわからないということです。
また、協働推進課だけの集計では、進捗管理としては不十分です。
他の部署でも市民参画の機会を増やしていく必要があり、それには以前にも質問しましたが、協働の観点から事業を評価する仕組みというものが必要になってくると考えます。
協働してもいい、しなくてもよいのではなくて、どのような協働が可能か、協働するのが前提なくらい踏み込んでいく必要があると考えます。
そういう評価基準がなければ、協働というのがなかなか評価されずに進んでいかないのではないかというふうに危惧しております。
推進に向けた動きだけではなくて、総合的な那覇の現状把握のためにもそうした評価制度は必要だと考えますので質問いたします。
(2)指標1について年度ごとに行う進捗状況表を見る限り、また指標3の実態を把握する上でも「評価制度を取り入れ内容の適正化を進める」ことが必要だと考えますが、研究の進捗についてお伺いいたします。
次に、3.第5次総合計画の策定に向けた協働についてであります。
前回9月議会で前泊議員の質問で、総合計画への市民参画について、協働大学院の中で開催を検討中とのことでしたが、それで広く市民の参加が見込めるのかという疑問が残ります。
第4次総合計画のときにあった「市民会議」、今回募集しないのか、確認の意味も込めて質問いたします。
(1)第5次総合計画の策定に向けた市民会議の募集の予定をお伺いします。
次に、総合計画をつくり上げていく市民との情報共有についてであります。
今回、この質問をするにあたって、総合計画策定に必要になるであろうことについて資料を調べておりますが、那覇市のホームページがリニューアル中で、新旧のページが混在しており、切れているリンクがあったり、古い情報がそのままになっているということが散見されます。
知りたいことがはっきりしている場合には検索ワードに打ち込んで、あるかないかわかるんですが、漠然としている場合には探している情報になかなかたどりつけません。
総合計画の策定に向けては、市民が容易に計画や指針などを探せるように準備する必要があります。そこで質問いたします。
(2)市民が議論をするための情報共有のために市役所のホームページの計画一覧のアップデートと充実を図るべきだと考えますが、当局の見解を伺います。
(3)同様に総合計画の過去の進捗状況も一覧できるようにページを分けずに表示するべきだと考えますが、当局の見解を伺います。
演壇からは以上で、残りの時間は質問席より行います。
●城間幹子 市長
中村圭介議員の代表質問1.市長の政治姿勢についての項目に、お答えをいたします。
私が市長に就任して満1年を迎え、前市政から継承した「協働によるまちづくり」を推進していくにあたり、さまざまな事業に取り組んでまいりました。
主な事業といたしましては、「なは市民協働大学院の開設」「福祉避難所の確保に関する協定締結」「慢性腎臓病(CKD)病診連携事業の推進」などが挙げられますが、なかでも今年度、本市は全国の自治体で2例目となる「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言(通称レインボーなは宣言)を行いました。
市民と協働し、性に関するあらゆる差別や偏見をなくし、だれもが安心して暮らせる都市を今後目指してまいりたいと考えております。
また、協働の新たな拠点として「なは市民協働プラザ」をオープンいたしました。
協働によるまちづくりの拠点である市民協働プラザの利活用を充実させ、協働大使をはじめ入居団体や市民の皆様と連携し、つながりを広げることにより、各団体、個人の自主的な取り組みや地域の活性化につなげていきたいと考えております。
今後、少子高齢化社会を迎える現状を踏まえ、地域でのつながりをさらに強化していくことが課題であり、そのためにも地域で活躍できる人材の発掘や育成に鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
協働によるまちづくりはまだまだ発展途上であり、終わりはありません。
今後とも市民の皆様とともに、風格ある県都・那覇を築くため、さらなる高みへと発展させていけるよう、引き続き強力に推進してまいりたいと考えております。
●島田聡子 市民文化部長
中村圭介議員の代表質問2.第4次総合計画に基づく協働によるまちづくりの進捗について、まとめてお答えいたします。
最初に、第4次総合計画のめざそう値の指標の取り方については、当初、県の調査に基づき、関係各部局に照会し、めざそう値として集計したところでありますが、細かな協働の事業について、実績として集計されていない部分があり、減少しているのではないかと考えられます。
現在は、県の調査も実施されていないことから、今後は対象事業についての周知を図り、適正な実績の把握に努めてまいりたいと考えております。
次に、成果指標の取り方については、的確な指標の設定が適正な評価につながるものだと考えておりますので、従来の方法が適正であったかどうかを検証するとともに、本当の意味での協働によるまちづくりの推進を、どのような仕組みの上で評価できるか調査研究してまいりたいと考えております。
●渡口勇人 企画財務部長
中村圭介議員の代表質問3.についてお答えいたします。
はじめに(1)「市民会議」について、お答えいたします。
第4次総合計画につきましては、市民との協働による計画づくりの基本方針に基づき、「未来を考えるなは市民会議」からの意見を踏まえ策定してまいりました。
第5次総合計画策定におきましても、引き続き協働の視点が重要であることから、幅広く市民意見を反映するよう市民参画の機会を設けてまいります。
具体的には、総合計画策定を大きなテーマに「なは市民協働大学院」の受講生を募集し、同大学院との連携を図ってまいります。
次に、(2)(3)につきましては、関連いたしますので一括してお答えいたします。
本市の基本計画・指針及び総合計画の進捗状況につきましては、那覇市ホームページ等により情報公開をしておりますが、各種計画の一覧と総合計画の進捗状況は一元化されておらず、検索が煩雑になっております。
今後は、これらが容易に閲覧検索できるよう、ホームページの改善と充実を図っていきたいと考えております。以上でございます。
■中村圭介
市長、各部長、ご答弁ありがとうございました。
協働によるまちづくり、那覇が進めているように、全国でもさまざまな取り組みがされておりまして、状況は刻一刻と変わっております。
また人口減少社会をどう乗り越えていくのか、そういう点からも行政だけではまちづくりはできる時代ではなくなっております。
また、市民のほうも多様なライフスタイルや価値観が育まれる中で、地域とかかわる理由が見つからないと、関われないというような状況も生まれております。
それでも市政の課題は止まることなく迫ってまいりますので、市民の身近な課題解決に行政が何をするべきなのか、また地域は何をするべきなのか、そういう対話ができる場所をつくっていかなければいけません。
協働の重要性がますます高まる中で、市民の理解と協力が得られるように、本気の取り組みに期待いたします。
ぜひ類似都市、また他の市町村の取り組みも参考にしていただいて、推進していただきたいと思います。
また、総合計画は10年の姿を描くものですので、集計ができていないという状況はとてもまずいと思います。
第4次の10年の総括から今後の10年に対して生かせる改善点が見つかってくるはずですので、そういったことのためにも検証をしっかりとやっていただきたいと思います。
まずは情報の整理をしっかりとして、議論の土台を整備していただきたいと思います。
トップページのバナーを活用して、誘導するというのがとてもいいんじゃないかなと思います。
総合計画について、中に入っていって全部並んでいるというのもわかるんですけれども、トップページがここで総合計画についてのものが全部見られるということは、しっかりと周知していくというのはいいんじゃないかなと思います。
「市民会議」とは、名前は違うかもしれないんですけれども、募集から過去の計画策定の経緯なども並べて、市は市民に何を求めているのか、どういうことをどういう形で市民の意見が反映されるのかなど、意見を聞いて終わりという不毛なワークショップではないということをしっかりとアピールして、総合計画策定に関われる市民を増やせるように努力していただきたいと要望いたします。
那覇のホームページに関しては、いろんな方から不満の声をいただいております。いい情報発信をしているのに、そのページが探せないと読んでいただけないわけです。
例えば、環境部の環境衛生課の皆様の頑張りは特に特筆すべきものがあると思います。
でも、那覇市の環境衛生課という名前から、犬・猫に関する業務も受け持つ部署なんだというのがなかなか伝わりにくいと思います。
動物の顔のバナーとかがトップにあって、犬や猫に関することはこちらという誘導があれば、すぐに探せるわけです。
総じてそのような那覇市民の目線から見て、もう一度那覇のホームページを見直していただきたいと思います。
少なくとも新旧ごちゃごちゃの状態からは早急に脱却していただいて、改善するように努めていただきたいと思います。
第5次総合計画策定に向けて、さらなる協働によるまちづくりの進展に期待いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。