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平成27年度12月定例会一般質問

質問内容

  1. 那覇市でSIB(ソーシャルインパクトボンド)を活用した場合の利点と懸念事項について。

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ハイサイ、チューウガナビラ(皆さん、こんにちは)。無所属の会、中村圭介でございます。

きょうは、本議会でも取り上げられております多くの社会課題、人口減少と少子高齢化の中で、手厚い支援の拡充が容易ではないという状況の中で、拡大する貧困の解消、子どもの居場所づくり、若年者の就労支援、ホームレスの社会復帰支援、生活習慣病重症化予防など早急に取り組まなければならない課題が多くあります。

その解決に向けた手法として注目を集めるソーシャルインパクトボンドについて、第一歩を踏み出したく取り上げることにいたしました。

新しい仕組みではありますが、国内でも既にパイロット事業が横須賀市などで始まっております。

経済産業省の平成27年度健康寿命延伸産業創出推進事業の中で、成果報酬型ソーシャルインパクトボンド構築推進事業が採択されるなど、国もその動向に注目しております。

ソーシャルインパクトボンドとは、社会的投資(ソーシャルインベストメント)の仕組みの1つであります。

社会的投資とは、社会課題の解決のために投資家に債権を購入してもらうことでお金を募り、社会課題の解決で得た利益から償還する投資のことです。

これには経済的な利益を伴わない場合もあるということです。

アジア、アフリカなどの開発を支援する債権を金融機関が販売している、その1つであるというふうにお考えください。

今出てきました金融機関と投資家、それに行政が加わって、身近な行政課題の解決のためにイギリスで考案されたのがSIB(ソーシャルインパクトボンド)でございます。

イギリスでは、ホームレスの社会復帰支援の活動に使われました。

ホームレスの医療費やシェルター運用費のために、年間1人当たり約670万円がかかっており、国全体で約324億円のコストがかかっていました。

そこで行政が民間投資家から集めた資金、この場合5億円をもとにNPOへ事業を委託し、NPOが約800人のホームレスの社会復帰を支援いたしました。

これによって670万円掛ける800人の約54億円のコストが削減されたことになりました。行政は投資家が出資した5億円に利息をつけて返したとしても、行政コストはうんと削減されたことになるわけです。

イメージとしては、本日、議長の許可を得まして配付いたしました資料の下の図をご覧いただきたいと思います。

次にSIBは、医療や介護のように、将来にかかる行政コストを削減するといったケースに適していると言われています。

SIBは世界に広がっており、少子高齢化により財政が年々厳しくなる日本の自治体においても、活用できると期待が高まっています。

国会では、今まさに休眠預金の活用についての議論の準備が進められており、超党派で結成された休眠預金活用推進議員連盟でも法律案が検討されています。

その活用方法としては、原資は預金等であることから、単に資金を個人に支給して消費する活動ではなく、継続的に行われる民間の活動を支援することにより、民間公益活動の拡大を目指すとあります。

国が本格的な実施に向けて動いたときに、那覇でも対応できるように早急に調査検討を始めるべきではないでしょうか。

実施に際して必要なのは、行政課題を解決するために必要なお金を集める中間支援団体と、お金を出してくださる投資家、そして事業を実施する事業者と成果を検証する評価機関があります。

そこで資料の上の図をご覧いただきながら、仕組みについてご紹介したいと思います。

まず、上の図の①中間支援団体と行政が取り組む行政課題について検討し、解決した場合に削減できるコストから、事業費と達成目標を設定し、契約します。

次に、右の②と③です。中間支援団体は投資家からお金を集め、事業を委託する事業者を選定します。

そして④事業者が事業を実施し、⑤評価機関が事業評価をいたします。

その結果、成果が当初設定した目標に届いていれば、⑥行政は事業費を支出し、⑦出資した方にリターンが出ます。

目標に届かなかった場合、資料の誤字がありまして、「目標達未達」と書いていますが、「目標を満たす」の場合です。すみませんでした。

そして、目標に届かなかった場合には、行政からの支出はありません。その際の事業リスクを実際にだれが背負うのか、投資家や中間支援団体が受けるのか、事業者が負担するのかなどは、事業の設計の段階で議論する必要はありますが、いずれにしても行政は低いリスクで課題解決に向けた事業が実施できるというメリットがあります。

これを那覇で行うことを想定すると、社会的投資商品を扱うであろう銀行ですとか、社外活動のファンドに寄付を集めて、今も活動しております市民ファンドなどがありまして、そういうのが中間支援団体として考えられます。

また、社会課題を解決するために活動する団体、NPO等も既にいろんな分野におりますので、評価の仕組みを大学や調査機関と連携してつくれるのかというのがかぎとなります。

導入に向けたハードルはまだ幾つもあるかもしれませんが、行政が手を付けられずにいる課題に対して低リスクでアプローチできる手法ですので、検討に向けた研究から始めていただきたいと要望いたします。

SIBを導入する効果について、改めて確認いたしますと、1つ目が、お金を出す投資家は社会課題が解決されて、うまくいけば投資したお金を増やして回収できる。

2つ目に、行政は低リスクで課題解決が図れて、将来的な行政コスト削減が期待できる。

3つ目に、事業を実施するNPOなども成果が目標に到達しなければ事業費がもらえないため、成果を上げられるように最大限努力いたします。

SIBを展開していく中で、次第に成果を出せる事業者が事業を受託できるようになり、事業は実施したけれど成果は出なかったというような事業が減るということは考えられます。

4つ目に、3つ目とも関連しますが、事業者にとっても成果を達成することが目標になりますので、行政の仕様書に縛られずに、独自のノウハウで事業を展開できる、そういった強みをもった事業者が育つということが考えられます。

社会課題解決のための方法として、SIBのほかにも議会でも多くの議員から提案されております、市民と協働しての事業提案制度、1%支援制度などがありますが、研究していきたいというところから、なかなか踏み込んだ展開ができておりません。

導入の可否について、事業研究をしっかりと進めるためにも、そうした研究に対する予算を付けていただいて、研究会を設置するなど、SIBをはじめとした新たな課題解決の手法について検討していただきたいと思います。

市長もぜひ前向きにお考えいただければと思います。

ということで質問です。那覇市でSIB(ソーシャルインパクトボンド)を活用した場合の利点と懸念事項について見解をお伺いします。

残りの時間は質問席より行います。

渡口勇人 企画財務部長

ハイサイ。中村圭介議員の一般質問、SIB(ソーシャルインパクトボンド)についてのご質問に、お答えいたします。

今の中村議員のほうから、その仕組みでありますとか、内容でありますとかということは詳しく説明がありましたので、私のほうからは割愛させていただきまして、課題等々なんですけれども、国内においては、現在本格的に実施している事例はありません。

ただ、2~3の自治体で試験的に事業が行われている状況だというふうに私は認識しております。

このようなことから、現時点でソーシャルインパクトボンドについての客観的な評価を行うのは容易ではないのかなと考えております。

今後、実施される事業の評価、判定の方法など、課題が多くあり、この制度の手法については、国や先進自治体の動向を注視しながら、調査研究等々も含めて考えていきたいと思います。

中村圭介

ご答弁ありがとうございました。

那覇にもできる可能性というのは十分にあると思いますので、ぜひ先進地域になっていただきたいと要望いたします。

次に、指定管理者制度のあり方について質問いたします。

まずは、協働プラザ及び市民活動支援センターの管理運営についてです。

今回の議会でも取り上げられておりますが、指定管理に応募する団体がいなかったことというのは大変大きな問題であると考えております。

その理由を探るためにも、これまでの経緯について振り返ることが肝要です。

そこで①市民活動支援センターの運営について、前身であるNPO活動支援センターに対する25年度内部監査からの指摘をどのように反映させたのか、お伺いします。

島田聡子 市民文化部長

ご質問にお答えいたします。

平成25年度に実施されました包括内部監査におきましては、那覇市民活動支援センターに機能統合された、その前身である那覇市NPO活動支援センターが監査の対象となり、その事業の実施状況、利用時間や利用料金等に指摘を受けたところでございます。

指摘事項につきましては、昨年制定いたしました那覇市民協働プラザ条例の中で、業務内容に市民活動に関する相談業務を追加したほか、利用時間、休館日や利用料金等について見直しを行い、反映をさせているところでございます。

中村圭介

ご答弁ありがとうございます。

外部監査からの指摘については、開館時間、施設利用料金などについて検討したということがわかりました。

こうした外部監査からの指摘について検討した結果というのも、今回の指定管理の仕様書にも反映されていると思いますが、指摘の中にあった超過勤務や低賃金労働に陥りやすい人件費の問題が残されたままになっています。

NPO活動支援センターの頃よりもスペースは広くなり、業務内容も増えているにもかかわらず。

委託費の中から概算ですが算出される人件費が従来よりも安くなるという懸念があります。

これは自主事業で補ってほしいという希望なのかもしれませんが、外部監査からの指摘を踏まえて考えると、適正な金額ではないと思慮いたします。

また、細かいところでは、駐車場の有料化に向けた機械の設置を、管理者の負担によって整理するというのも理解に苦しみます。

3年後に再び審査を受けることを考えると、機材リースの料金も大きなリスクになりますので、市が整備すべきだと考えます。

また、協働プラザ全体の水道光熱費の支払いをこの協働プラザの管理者に負担させるのも大いに疑問です。

その支援活動支援センターの上にはなは産業支援センターがあり、24時間利用可能なオフィスが生産活動を行っています。節電のために休んでもらうわけにもいきませんので、それは各階ごとに相応に負担すべきではないでしょうか。

話を戻しまして、業務の中身がNPO活動支援センターのときに加えて増えているにもかかわらず、その労力を管理者に任せきりにするというのでは、管理者の業務に対する優先順位が施設の管理に置かれてしまい、発展的に必要となった研修や調査事業については、必要最小限の対応にならざるを得ません。

施設に常に2人スタッフを、そのうち1人は専門的な知識を有するスタッフを置くということが、受託する団体にとってどういうことかというのをもう一度よく考えていただきたいわけです。

その余裕があれば外に出て行って会議のコーディネートをするなり、課題解決のためのアドバイスに出て行く機会を増やせます。施設の管理にかかりきりにするのではもったいないということです。

今回どの団体も手を挙げなかったことが、この施設の魅力の限界の露呈であったと私は見ています。

大きな施設の運営にリスクを負ってまで手を挙げる必要があるのか。

箱の運営だけなら無理して受ける必要はないと、そう判断されてしまったのではないでしょうか。

NPO活動支援センターができた当初であれば、会議室がない、コピー機がない、NPOに関する情報や閲覧できる資料室がほしい、そういう課題に対応することがセンターに求められることでしたが、市内のNPO法人の数も200団体ほどに増え、活動拠点をそれぞれに持っています。

運営していく上での課題も変わってきているわけです。

センターでは全般的な質問に対する支援や情報提供などを行い、専門的な支援については問題が起きているその現場に出向いて支援に当たる、というように変わっていく必要があると考えます。

自治会やNPO等それぞれの団体が困っているのは、事務所の中や書類の中ではなく、地域とのかかわりや他団体や企業との協働など、いかに課題を共有するのか、巻き込んでいくのかということに変わってきていると考えます。

毎年多くの協働大使が委嘱され、小学校区コミュニティが発足し、協働大学院で地域コーディネーターの育成が目指される今の那覇で必要なことは何でしょうか。

それについて考える上で思い出していただきたい取り組みがあります。

それが次の質問の「協働型まちづくり推進のためのシステムづくり検討委員会」であります。

NPOや専門家の方に委員になっていただき、那覇の市民活動に必要なことを話し合っていただき、1999年に答申をいただいております。

この取り組みがNPO活動支援センターの業務に生かされておりますし、那覇の協働の考え方にも大きな貢献をされております。

2016年協働プラザ市民活動支援センターが直営になるということですから、そのタイミングでぜひ、今の那覇の協働に何が必要なのかご意見をいただき、大きく見直しを図るべきであると考えます。

質問②協働プラザができたことで、2016年版「協働型まちづくり推進のためのシステムづくり検討委員会」のような取り組みが必要だと考えますが、当局の見解をお伺いします。

島田聡子 市民文化部長

ご質問にお答えいたします。

1998年に協働のまちづくりを促進することを目的として「協働型まちづくり推進のためのシステムづくり検討委員会」が設置をされておりますが、この委員会は協働のまちづくり、市民活動支援などについて、行政機関、NPOなどの民間団体、企業から幅広く意見を聴取して、本市の協働のまちづくりの進め方についての提言を行っており、この提言に基づき「那覇市NPO活動支援センター」が設置されております。

この提言のなかでは、NPO団体の支援に限らず、市民活動支援やボランティア活動支援を網羅する内容となっており、本年4月に設置されました「なは市民活動支援センター」の目指すべき活動内容にも合致するものだと考えております。

今回、市民活動支援センターの開設にあたっては、入居予定団体等の事前講座を行うなど、協働によるまちづくりの進め方について、意見交換を行い開設に至っているところでございます。

なお、次年度においては「なは市民協働プラザ」は直営を検討しておりますが、これまでの指定管理の検証を行いながら、直営の利点を活かしつつ、利用者の皆様の声に耳を傾けながら運営に取り組んでまいりたいと考えております。

中村圭介

ご答弁ありがとうございます。

次年度が那覇の協働の大きな転換点にできるように、振り返り検証をしっかりしていただきたいと思います。

この1年でも那覇の協働はいろんな変化がありました。

福祉も総務も環境も観光も都市計画も、市民文化部以外の部署もしっかり協働について取り組めるように、施設をうまく位置づけて市民に活用していただけるような工夫が必要です。

具体的なことはまだこれからだと思いますが、施設の大まかな方向性について、ぜひ上地政策統括調整官に見解をお伺いします。

上地英之 政策統括調整監

今後、我が国は人口減少や産業構造の変容、そして就業状況の多様化などにより、大きく変化をしていくものと予想されております。

今議会でもいろいろご質疑がありました、例えば認知症対策や介護、そして包括ケアシステムの構築や子育て支援、また災害対応、自主防災組織など、そのような課題を社会、とりわけ地域でどのように支えていくのか、そして地域の資源をどのように掘り起こしてどう連携していくかが今後大切となってまいります。

当なは市民協働プラザには3つのセンターがありまして、なは市民活動支援センター、なは産業支援センター、そしてなは女性センターの3つでございますが、この3つを利用する各種団体や企業が集まっている施設でございます。

それに行政の持っている幅広いノウハウや、また信頼性を活かして各団体の持つ特色、情報、ノウハウを水平展開をしまして、それを図ることにより協働によるまちづくりの裾野を広げ、各種課題の解決に向けて中心となる施設となるよう、議員の皆様のご協力もいただきながら、将来的にはそのような施設になるよう期待をしているところでございます。以上です。

中村圭介

ご答弁ありがとうございました。

今回のことをきっかけに、那覇の協働が停滞することがないように、さらに発展していくような取り組みを期待いたします。

さて、次にIT創造館の指定管理についてであります。管理者の変更も予定されているということで、これも大きな変化でありますので、何点か確認したいと思います。①と②は関連しますので、一括して質問いたします。

①指定管理者の選定にあたって、IT創造館運営審議会の委員委嘱はどのような点に配慮したのか。

②審議会委員と利害関係にある企業団体から指定管理に応募があった場合の対応について、お伺いします。

名嘉元裕 経済観光部長

ご質問にお答えいたします。

まず、那覇市IT創造館運営審議会の委員につきましては、那覇市IT創造館条例第21条及び那覇市IT創造館運営審議会規則第3条において、学識経験者、それから情報通信産業関係者、経済団体関係者、本市を除く関係行政機関の職員、その他市長が必要と認める者のうちから6人以内で組織することとなっております。

委員選定にあたり配慮した点につきましては、包括外部監査の指摘に基づきまして、会計に精通する者として公認会計士、税理士を各1人ずつ委員に委嘱していることと、それから委員の男女比率が同程度となるようにしたことが挙げられます。

次に、審議会委員と利害関係にある企業団体からの応募があった場合の対応について、お答えいたします。

本市の指定管理者制度に関する運用指針においては「委員は自己に直接または間接に利害関係がある事案についてはその議事に参与することができない」と定められており、利害関係を有することが判明した場合には、当該委員を変更する等の措置を講ずるものとしております。

なお、今回の那覇市IT創造館指定管理予定候補者の選定につきましては、同指針に基づきまして、審議委員が応募団体の、①役員等への3年以内の就任、②役員等への2親等以内の者の就任、③請負関係にある法人等の役員等への就任の3点を除斥要件として設定して、それに該当しないことを確認した上で審議を行っているものであります。以上でございます。

中村圭介

ありがとうございました。

公正な審査ができるように配慮されている点の中身が少し確認できました。

それでは再質問いたします。

利害関係の中にはどのようなことを想定されているのかについてであります。

例えば、福岡市の指定管理者の指定に関するガイドラインには、応募者との利害関係人の定義、例として、審査を受ける団体に現在所属しているか、もしくは直近の5年間において所属したことがある選定委員といったものや、審査を受ける団体が提案する業務と直接的な競争関係にある選定委員といった11項目が例示されていますが、那覇市の考える、今の場合IT創造館の指定管理に関して想定する利害関係とはどのようなものなのか、お伺いします。

名嘉元裕 経済観光部長

今回のIT創造館指定管理予定候補者の選定について、先ほど申しあげましたとおり、応募団体の役員等への3年以内の就任、それから役員等への2親等以内の者の就任、それから3番目に請負関係にある法人等への役員等への就任のこの3点を、要件として掲げているものであります。

中村圭介

利害関係の利の部分は見えていますが、害の部分です。先ほどの例で言えば、直接的な競争関係にある場合も利害関係に含まれるのでしょうか、お伺いします。

名嘉元裕 経済観光部長

ご質問にお答えします。

先ほど質問では利益の部分と害の部分の区別というような形でございますが、現段階で利益の部分に対する部分で今影響があると、関係にあるものという者に対する除斥を考えているものであります。

中村圭介

ありがとうございました。公正公平な審査に基づいた適切な管理運営に努めていただきたいと思います。

次に、教育行政について質問いたします。

(1)平成26年の市内中学生の補導人数は、25年と比較してどうだったのか、お伺いします。

田端一正 教育委員会学校教育部長

ご質問にお答えいたします。

本市の中学生の補導人数におきましては、概算で平成26年は2,525人であります。平成25年の4,822人と比較しますと約半数近くとなる2,297人の減少となっております。

中村圭介

ありがとうございました。

大きく減少していることがわかりました。では、その要因にはどのような取り組みがあったのか、お伺いします。

田端一正 教育委員会学校教育部長

再質問にお答えいたします。

要因といたしまして、さまざまな取り組みが考えられるところでございますが、教育委員会では自立支援教室、きらぼし学級の体験活動などによる支援、街頭ボラリスの市内巡回による街頭指導、学習支援てぃんばうによる学習支援等が挙げられます。

また、全小中学校へ教育相談支援員並びに全中学校への生徒サポーターの配置、その他生徒指導主事研修会の充実などが挙げられます。

さらに、警察機関による速やかな教育委員会と学校との連携が強化されたことにより、補導された生徒に対する個別の指導、支援が迅速に行われていることもその効果があったものと考えられます。

また、市民運動として展開しております、「早くお家へ帰ろう!GO家運動」や、地域で実施している夜間街頭指導も効果につながっているものと考えております。以上です。

中村圭介

ありがとうございました。

生徒へのサポート、次々と強化した成果であるとか、また学校と警察、地域との連携が密になってきたことが効果を上げてきているというふうに考えました。

引き続き取り組みを進めていただきたいと思いますが、逆に昨年よりも補導人数が大きく増えている学校区もあるというふうに聞いております。

うまくいっている校区の取り組みを共有して、子どもたちの小さな変化、SOSに気づける体制をさらに構築していただきたいと要望いたします。

次に(2)発達障がい者支援の取り組みの中で、教員等が受講するティーチャーズトレーニングへの学校側からのサポート状況をお伺いします。

田端一正 教育委員会学校教育部長

ご質問にお答えいたします。

ティーチャーズトレーニングは、発達障がいをもつ児童生徒への対応方法のスキルアップを目的とした事業であります。

同事業を受講した教員などは、平成26年度は小学校のみで6人となっております。

このトレーニングを受講することにより、発達障がいをもつ児童生徒への対応能力を高めることは、特別支援教育の充実につながるものと考えます。

教育委員会といたしましては、校長連絡協議会や特別支援教育コーディネーター連絡会などを通して同事業を周知するとともに、受講の促進を図っております。

今後も、発達障がいをもつ児童生徒への効果的な特別支援教育の充実に努めてまいりたいと考えます。以上です。

中村圭介

ありがとうございます。前向きな答弁が聞けて良かったです。

これ福祉部の事業であると思いますが、これは大変いい事業だというふうに思っております。

好奇心が強い子どもや、言葉でうまく思いを伝えられない子どもなど、発達にでこぼこがある子どもの行動を理解して、よりよい関係をつくるために、同じ立場の教員同士で一緒に考える時間というのは、とても大切だと思います。

身近な大人が子どもにとってのよき理解者になれるように、教育委員会の側からも支援を拡充していただきますように要望申し上げまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

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