チョコ魔人
街中の茶色や黒が全てチョコレートに見える時期があった。
理由は単純で、誕生日におなかいっぱい、チョコクリームケーキを食べたからだ。 美味しいものを食べて気持ち悪くなるなんて考えなかった。
まっしぐらである。
クリームに酔ったのか、フラフラして、寒気までするではないか。
薄い茶色はチョコクリーム。
濃い茶色は板チョコ。
黒はブラックチョコレート。
ひどいじゃないか。街は茶色だらけだ。
視界に飛び込む看板や建物、車に果ては文具まで・・・。
そのたびに寒気・吐き気で身悶えするのだ。
わずかでも茶色い物体が見えるのが怖くて仕方なかった。
どのくらいその時期が続いたのか、今となっては覚えていないが
身を持って思い知った。
なんでもほどほどに。である。
チョコは食べても食べられるな!