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議会運営委員会視察2日目 茨城県取手市議会

議会運営委員会視察の2日目は茨城県の取手市議会でオンライン委員会の取組と議会改革について伺いました。

取手市議会は早稲田大学マニュフェスト研究所議会改革度調査で2020年、2021年と2年連続で全国1位に輝き、マニュフェスト大賞で通算4度の優秀マニュフェスト推進賞を議会として受賞するなど、積極的に議会改革を進めている議会です。

災害時等の対応を含めてオンラインで委員会ができるように整備して、これまでに公式の委員会で60回以上、非公式の会議も合わせると110回以上の会議を実施してきたそうです。

と言っても、会議で使用する機器は議会支給のタブレットと、議会事務局にもともとあったビデオカメラからスタートしており、試行しながら改善を続けてきた工夫の賜物であり、導入当初は研修や使用方法、機器の相談などのケアをかなり丁寧にされていました。

突然ですが、今日の核心は取組の内容ではありません。今回はオンライン委員会をメインにお話を伺いましたが、とにかく議会事務局と議員が一緒になってよりよい議会を作り上げていこうという「議会愛」が強い議会で、「やってみようの精神」でチャレンジする、そして事務局職員と議員がお互いに意見を言い合える関係性ができていることが、大きな特徴だと感じました。

議会では選挙の度に議員の入れ替えがあったりしますが、長い歴史の中で多くの「慣習」が形成されています。それが先輩議員から後輩議員へと継承されていきますが、そのなかで変えるべきこと、継承すべきことの判断も議会によって様々です。

例えば市政の混乱や議会内での闘争などによって「法律上はできるかもしれないが、市民にとって利益にならないから、お互い自重しよう」というような申し合わせができたりします。 地域によって、時代によって、その時の議長、議員によって当然出てくる課題も結論も違いがあります。そういう流れの中で時に劇的に、(合議制なので)基本的にはコツコツと変わっていきます。

現状に大きな不満を感じていなければ、変えていく必要性を見いだせず、結果として現状維持のままになってしまいますが、「現状維持が多くなる」ということそのものがある種の「慣習」であるということを、取手市議会のお話を伺って強く感じました。

那覇市議会は選挙では競合することになりますが、選挙を終えたらわりと仲が良くて驚かれます。(表現が難しいのですが、政党や会派という担当部署が違う職場の先輩後輩みたいな感じかなぁ)

議員は全員が市民の代表ですから、お互いに敬意をもって議論をすることを大事にしていますが、さらに視野を広げて、議会事務局との関係性や、新しい取組に対する議論の仕方など、現状を見直し改善することの訓練を進めていかなければならないと感じました。

オンライン委員会の話とだいぶ逸れましたが、議会改革のそもそもの話として、議会の空気や素地を見直すべきなのだろうということです。そうすれば新しい改善案もどんどん出るでしょうし、やってみて改善したりやめたりと、挑戦し続けられる組織になるのだろうと思います。

今日はそのほかにも議会改革について、台本がなく学びが多い中学生議会のお話、AIで議員の発言を整理して視覚化した議会会議録視覚化システムなど「デモクラシー」と「テクノロジー」を融合させた「デモテック」の検証についてもお話を伺いました。

でもやはり印象に残ったのはその素地となる改革の精神

取手市議会すごいのでぜひホームページをご覧ください。

あと、視察の最後にふるさと納税のお願いもありました。徹底しています。ビールのギフトセットなどもらえるそうです。(ふるさとチョイスの取手市のページ

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